モンキー修理記事が、前回書いてから相当開けてしまったようです。
雨の日の出勤中、いやな事象に遭遇しました。
なんとなく違和感をもって気が付いたのが、スロットルとエンジン回転が同調してないこと。スロットルを戻すとエンジンも合わせて回転を落とすのが普通なのに、エンジン音が一定のまま。
クラッチを握ると、回転は一気に上がります。
これはスロットルが中で戻ってない。以前に一度同じ状況になったことがあります。
大雪が降っている中、走らせていた時でした。大雪は予報を裏切って降ってきたので想定外ですが、通勤なので基本雨風でも走ります。
その時もスロットルが戻らなくなり、雪が積もった道でクラッチを握ると10000回転まで達してしまうという恐ろしいことになってしまいました。
この時はなんとかごまかしながら無事に帰りつくことができましたが、後で調べてみるとキャブレターアイシング現象というものだそうです。
要は寒い日に冷たく湿った空気をキャブが吸い込むと、気化熱を奪われてキャブの温度がさらに低下してしまい、スロットルバルブが凍り付くという現象で、スロットルが開いたまま凍り付いてしまうと、エンジン回転が下がらない状態となってしまうのです。
この時はわけもわからずスロットルを何度も開け閉めしてバルブを動かして対処しました。
さて、この雨の中で発生したスロットルが戻らなくなる事象は一体なに。
滑りやすい雨の路面でブレーキを思いっきり握ってエンストに持ち込まないと停車できないという、とんでもなく恐ろしい状況です。
平日の出勤途中なので仕事に向かうしかできず。途中の信号待ちはその都度エンストさせて、再始動してもいきなり高回転になってしまうとすぐにエンジンを切って少し様子見ての繰り返し。本当、大変でした。なんとか職場に到着できましたが、帰りはどうしたものかと不安でした。
仕事を終えると雨が止んでいたので、恐る恐るバイクを動かすと朝のスロットルが戻らない現象は再発せず、無事に帰りつくことができました。
この現象についての想像になります。
3月の出来事でしたが、アイシングが発生するほどの寒さではないはずです。
原因はキャブレターで、ワイヤーかキャブ内の汚れの蓄積かオイル切れの可能性があり、雨の湿度で摩擦抵抗が上がってスロットルが戻らなくなったのではないかと。
命に係わることなので早急に対処が必要です。
キャブレターの分解清掃とスロットルワイヤーあたりを一新することを目標にします。
うちのモンキーのキャブレター。ケーヒンのPC20(だと思う。嫁がモンキーを購入した際の明細を見る限り)
本当は、こういう肝の修理とかはプロにお任せしたいのですけど、普段メンテをお願いしているナップスがなかなか修理予約ができなくて。通勤用途だとなるべく早く対処してもらいたいので、結果的に自分でやることが増えてしまっているのです。前回のガソリンコックにしてもそう。
即対応してもらいやすいバイク屋さん探そうかな。
さて、必要物品の購入をしました。
キャブレタークリーナー。
それから、スロットルワイヤーを交換したかったのでスロットルのセットも購入しました。
モンキー用ハイスロキット。ハイスロってなに?って思って調べてみたらハイスロットルのことで、スロットル角度がノーマルより小さくても全開にできるスロットルのことだそうです。機敏な操作ができる反面、きめ細かい操作は苦手。うちのモンキーのようなキャブレター車にはむしろデメリットのほうが多そうな気がしますけど、とりあえず他に見当たらなかったのでこれを購入しました。
さて、週末の2日間の休みに入ったのでドキドキしながら作業開始です。マニュアルなんてないので、YOUTUBEとネット記事をフル活用です。
まずは該当パーツをバイクから取り外します。ガソリンコックをオフにしてキャブレターの取り外しから。作業に集中してたので細かく写真を撮ってないです。
まずはキャブレタートップのふたを開けてスロットルワイヤーを外すところから。
ワイヤーと一緒にスプリングやらスロットルバルブとジェットニードルなんかも一緒にくっついてきます。予備知識ないとけっこうびびります。バラバラになると戻し方解らなくなるので慎重に取り外してから、キャブとエンジンをつないでいるマニホールドの六角ボルトを外します。
・・・カタカナ多いですね。
機械関連はどうしてもカタカナ用語が多いし、その意味もいちいち解りにくい。このブログや本ウェブサイトではなるべく用語も解説しながら書くことにします。ちなみに、本ウェブサイトは長期メンテナンス中です。
で、マニホールドというのはそもそも「多様体」なんて意味らしくてさっぱり理解できないのですが、バイクや車に関係していえば配管のことです。キャブからエンジンにつながる管を「インテークマニホールド」エンジンからマフラーにつながる管は「エキゾーストマニホールド」と呼ぶようです。違ってるかもしれませんけど。
キャブレターというのは気化器です。ガソリンを霧化して空気との混合気を作り、燃焼しやすい状態にしてエンジンに送り込む装置です。今となってはレトロな装置で、コンピュータ制御のインジェクター(燃料噴射装置)がバイクでも主流のようです。
キャブレターはエンジンからの負圧を利用した霧吹き機みたいなもんですけど、シンプルな構造ながらも繊細な調整が必要で、エンジンの呼吸を思わせる美しい部品だと僕は思っております。そんな原始的な仕組みなんでガバガバとせわしいスロットル開閉には追従できないので、ハイスロもいらないかなと思った次第ですね。
そのインテークマニホールドとつながってるボルトを外せばキャブレター本体も取り外すことができます。
さらについでに、スロットルワイヤーとスロットル一式とグリップも全部外しちゃいました。グリップはもうすり減ってしまってだいぶ変形してました。キャブレターを取り外して口を開けているインテークマニホールドには異物が入らないように不織布を突っ込んでおきます。
さて、ここからは屋内の作業。
取り外したキャブレターはこちらです。
さて、分解しつつ清掃に入ります。
土日の二日で作業を完了して、月曜から無事に通勤に使えるようになるのか。
ものすごく不安になってきました。
長くなったので、次の記事に続きます。