前回記事はこちらです。
モンキー本体への組付け直前までいったのにスロットルワイヤーの金属パイプが燃料タンクに干渉するという事態発生で、装着断念。旧スロットルワイヤーの再使用に作業が戻りました。
旧スロットルワイヤーを改めて点検。外側はかなり汚いし、被膜のゴムもところどころ破れていたり、ワイヤーに癖がついていたり。くたびれてます、はっきり言って。
ただ、中のワイヤーはさびている様子もなく金属光沢も見える。
一か所ワイヤーが一本切れてささくれてたのを見つけたのでこれはニッパーで切っておきました。とりあえず、注油してみましょう。
ワイヤーインジェクターというものを使います。中のワイヤーを挟み込んでスプレーオイルを注油しやすくするという道具ですね。ワイヤーと被膜の間にノズルを突っ込んで拭いてもほとんど拭き戻されてしまいます。こういったアイテムを使うことで少しでも効率をあげていきます。
とはいえ、ワイヤーの注油作業って結構時間かかります。少しだけオイルを吹いては中のワイヤーを上下に動かして伝わらせていくわけですから。
反対側までオイルが伝わらないと終了じゃありません。30分以上かかったと思います。
ワイヤーの動きがスムーズなのも確認して、スロットルセット一式を組みなおします。
紳士のたしなみ、グリップのワイヤリングも施しました。これ、初めてやってみましたけど簡単です。すぐできます。専用工具の「ワイヤーツイスター」というものがあるらしいですけど、僕は家にあったバイスグリップでやりました。
やり方は、まずグリップに0.6mm針金を2周まいてから針金の両端をバイスグリップで挟み固定します。この時余ってる針金の両端の長さは全く同じにしておくといいでしょう。そしてくるくるバイスグリップを回して針金をねじっていきます。やりすぎるとワイヤーで締め上げられたグリップが千切れるのでほどほどに。ツイストした針金を5㎜ほど残して切断。針金の切断した部分はそのままだと手に刺さって危ないのでラジオペンチで曲げてグリップに差し入れます。
ただの針金だけど、あるとちょっとやる奴っぽくていいと思いません?(笑)
これでようやく準備完了。干渉していたのは上の写真のキャブの上部から出ているスロットルワイヤーにあった金属パイプです。写真のは旧ワイヤーにもどしたのでゴムの被いがついてます。これだけのことなんですけどね。。。
では、気を取り直して再びモンキーに装着。まあ当然ですけど干渉部分がなくなったのできちんと装着できました。
さて、無事にエンジンがかかってくれるのか。
・・・拍子抜けするくらいあっさりと始動。全然普通にいい調子です。
軽く近所を走らせてみましたけど、スムーズに回転も上がるし、キャブレターの分解清掃もうまくできたようです。
さて、肝心のスロットル戻らなくなる現象は解消されたのでしょうか。
メンテナンス完了からほどなくして雨の出勤日が到来しました。
スロットルは機能を取り戻し、非常にスムーズに動いてくれます。大雨でもまったく渋みがでません。やっぱり根本的な原因としてはワイヤーのオイル切れだったのかと思います。
それからもう一つ今回のメンテナンスで解消された問題点が。
雨の日にしょっちゅう起きるエンジン停止がなくなりました。信号待ちでいきなり停止とか実はかなりストレス溜まる事象だったんですけど、これが土砂降りでも発生しなくなったんです。
これは、今回パワーフィルターを交換したことによる効果だと思います。
おそらく、古いパワーフィルターは埃などでかなり目詰まりを起こしていたのではないかと思います。雨天の日はその目詰まりのせいで吸気性能が著しく落ちて、エンジンストップを招いていたのではないかと推測しています。濡れタオルを顔に置かれたようなもんですね。
ど素人ゆえに、さまざまなトラブルの原因がわからず的確な対処などは解りませんが、こうして自分で手を施してみた結果、機能が回復して想像ながらも原因と対処方法が分かったことはとてもいい経験になったし、満足感を得られました。
左のグリップもちゃんとワイヤリングしてます。
キャブレターだけピッカピカ。雨の日もガブガブ止まることなく走れるようになりました。
さて、まだまだこれからも素人メンテナンスは続きそうです。何せ古いバイクだし、通勤でこき使ってるので順番にガタがきてるわけで。
スピードメーターの液晶表示がどうも怪しいです。そしてバックライトがだいぶ暗くなってきました。夜、スピードメーターの表示が読めないくらいに。
次はこれです。
つづく。