積みプラ戦記(briefing)

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SHCM-Proユニコーン修理記録まとめ その2

僕の最もお気に入りのアクションフィギュア、SHCM-Pro ユニコーンガンダム

前のブログその1で書いたように、SHCM-Pro ユニコーンガンダムの最も顕著な弱点である腿の装甲スライドが経年劣化で緩み、伸長状態を維持できなくなる事象について対応できました。

phalanx.hatenablog.jp

 

この修理結果については、これ以後遊んで動かしまくったが再び緩くなることはなかったです。

最終的に3代目のSHCM-Proユニコーンガンダムを廃棄する2024年2月までの7年間、摩擦力を保持できていたということです。すばらしい。

 

今回扱うのはこれとはまた別の件です。

2023年2月、大きなトラブルが発生しました。

ユニコーンモードからデストロイモードへ変身させて遊んでた時だったとおもいます。

胸部を左右に引っ張って、クリアパーツのサイコフレームを露出させようとした途端、左胸部がバキンともげました。

もげた断面を見て初めてその構造を知ることができたのですが、胸部は左右に広がる仕組みなので楕円の軸受けと軸で構成されていました。引っ張れば広がる仕組みですが、今回はここの軸受けのリングが割れてしまい左胸部が離断したようです。

 

今回は、さすがにあきらめて廃棄しようかとも思いましたが、ダメ元で胸部構造を理解できるチャンスととらえ修理にチャレンジしました。

構造をなんとなく確認したら、ある程度は運任せで外装パーツを剥がしにかかります。

強固に接着されているので、例によってパーツオープナーで半ば強引にこじ開けます。

 

傷はもちろんつきます。接合ピンも折れます。外装パーツもゆがみます。

そして、なんとか取り出せた問題のフレーム部分。

楕円状の軸受け、右下部分が割れてます。そしてここにはまる対の軸部分も折れてました。

この折れた軸の接着に相当苦労しました。

ほんのわずかな位置ずれで軸受けに入らないのでABS接着剤が生乾きの状態で位置合わせをして、接着剤が硬化してからうまくスライドするかテストする。この過程で位置の調整しようとして、ポロっともげてしまったりすることが多かったです。繰り返すうちに、接着面が溶けてグズグズになってさらに軸の位置合わせに苦しむことになりました。

ABS接着剤だけだとどうしてもうまく接着できなかったので、スポーツグーも併用して接着を試みました。何度目かでようやく位置が決まり、完全硬化後に金属やすりで接着剤で太った個所を削り、フレームが動くところまでもっていくことができました。

 

靴の修理に使う補修材ですが、スポーツギアの修理やラジコンボディの補修にも使える万能補修材です。硬化すると固いゴムのような質感になります。

 

文章だとなかなかうまく伝わらないかもしれません。折れていたのは左側の下に伸びた軸部分です。根元からポキッと折れていました。

 

右下の楕円状の軸受けはABS接着剤で接着しました。

 

パーツを組み合わせて、接着剤が生乾きの状態で軸がスムーズにスライドする位置を合わせなければならない。これで何度もせっかくくっつけた軸部分が取れてしまうというのを繰り返したわけです。もっとうまい修理法があったのだろうか。

 

負荷のかかる軸パーツの修理は難易度が高いです。次もし同じ修理をすることになったら、真鍮線を使って補強する手法をとってみたいと思います。できるかどうかわからんけど。

 

内部フレームの修理が完了したので、外装パーツを取り付けます。外装パーツは上にも書いた通り、がっちり接着されているものを強引に引き剝がしたので、ゆがんだりしている可能性は高いですが、これは諦めます。

接着は、ABS接着剤を使用します。SHCM-ProはPSではなくABSが主の素材ですので、こちらのほうが適しています。

外装も接着が終わり四肢も取り付けて元通りにしました。これで、元通りになったはず。と思っていたのですが、そううまくはいかなかったようです。

デストロイモードのときはこの通り、ちゃんと直ってますが・・・。

 

ユニコーンモードにすると、修理した左肩が自重で開いてしまう状態に。

 

内部の折れた軸パーツの取り付けでほんのわずかにズレがあったのだと思います。わずかにできた隙間のせいで、自然にスライドが開いてしまうんですね。もうここから再度内部パーツを露出させて修理はできないので諦めます。

 

胸スライドが自然に開いてしまう問題は、背部にマスキングテープを貼って固定することでごまかします。バックパックをつければテープは見えません。

あれだけの破損を修理できたことは非常にいい経験になりました。自分の一番のお気に入りアクションフィギュアですから、末永く遊ぶためにも修理スキルは身につけておきたかったです。

ここから約1年、いつものように頻繁に変身させてガシガシ遊びました。

そしてついにここらで引退、世代交代をすることにしたのです。胸スライドの開きはテープで固定しても動かしているとすぐ剥がれてしまったり、全体的に傷んできていたこともあったのが引退の主な理由です。

そして箱から新しいSHCM-Proユニコーンガンダムをロールアウトさせたのでした。